食品製造業に関わる課題の第二回目は「煩雑な紙管理」についてご紹介いたします。
こちら、昨今のDXを進める中で業務改善の一つとして取り組む企業も増えてきている課題です。
紙管理における課題
食品業界では、他業種に比べまだまだ紙管理の文化が根強く、FAX対応、製造日報の作成・管理、工場内の衛生管理記録など、様々な場面で紙での運用・管理が見受けられます。
紙運用における大きな課題とは、
「作業の効率性」があげられます。
例えばFAX受注の場合、日に数十から数百枚届く伝票を複数名の体制でシステムへ登録し、登録ミスがないかの二重、三重のチェックをおこなっていたり、現場で作成された製造日報についても現場で記録した内容を事務所に戻って管理システムへ登録をしています。
このように紙で運用をすることにより、様々な人を介したり、同じ作業を複数回行うなどの手間が掛かってしまいます。
また、紙のまま管理をしていた場合、システムが得意とする
「データ分析」「検索」などにも課題が生じます。
例えば商品に問題がありクレームが発生した場合、速やかな原因究明が必要となりますが、製造日報や各種チェック記録などを紙のまま管理していると、対象資料を探すだけでも苦労し、最悪の場合は汚れで文字が見えなくて対応が出来なくなってしまうこともあります。
データ分析では、原価算出や原料投入量、機器の使用状況などを素早く、かつミスなく集計、計算する必要があり、これらを人の手だけで行うのには限界があります。
また、今後データの活用を促進することで他社との差別化においても非常に重要な位置づけとなります。
【紙での運用・管理における課題】
1.登録等の作業負担
2.データ活用の限界
3.必要書類の検索
4.管理場所の圧迫

なぜ、紙運用のままの企業が多いのか?
上記のような課題があるにも関わらず、なぜ紙運用をしている企業が多いかと申しますと一つは、
現在の運用で対応できているため、課題が表面化されていないことです。
しかし、よくよくお聞きすると、紙運用をしている企業ではベテランの方々による「熟練の技」や「経験」を最大限に活用されていることが多くあります。
この場合、「この業務は、Aさんに任せておけば大丈夫」と任せきりになってしまい、気が付くとAさんでないと使えないツールや技術が散見され、別の方に引き継ぎたくてもできない、属人化につながる恐れもございます。
他にも、
運用を大幅に変えることによる業務の混乱を避けたいと二の足を踏まれてしまったり、
そもそもシステム投資に積極的でないなどのケースも見受けられます。
課題解決には
ご存じの通り、ペーパーレス化にはシステムの利用が不可欠であり、最近ではDX化推進に伴い、様々なシステムが各社よりリリースされており、自社の課題に合わせて、組み合わせてご利用される企業も増えています。
1.FAX対応
- AI-OCR、インターネットFAXサービスをかけ合わせて受注・請求処理の作業効率を促進。
2.工場内の紙運用
- IoTによる各種機械類からデータ化をおこない、出力データの監視や分析に利用。
- タブレットに製造計画を表示、それに基づき製造日報の入力を補助。
- 各種データを集約し、実際原価(労務費、光熱費)による原価計算をおこなう。
弊社でも、業務改革の一環でペーパーレスに関する開発実績やAI-OCRのご紹介をしておりますので、ご興味ございましたらお気軽にご連絡ください。
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まとめ
ペーパーレスは単純に紙の運用をなくし作業効率を促すだけでなく、データ分析などのデータを活用した業務改善です。
すべての紙を一度でなくすことは難しいかもしれませんが、スモールスタートで改善を繰り返すことでペーパーレス化は促進いたしますので、まずは自社の業務・運用において、作業負担の高い業務、データ活用が期待できる業務を洗い出し、そちらに注力されることをお勧めいたします。
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